3月20日午後に連絡させていただきました通り、葉山芸術祭実行委員会は、同日午前の会議で、前夜発表の「専門家会議」の見解や、葉山芸術祭周辺を見回した上で、第28回葉山芸術祭を中止することを決定いたしました。実行委員会が主導する主催・共催企画および協力企画の公式開催の中止はもとより、「参加企画」や「青空アート市」に参加・出店の申し込みをしてくださった皆様には、頂いている参加費を(基本的には振込手数料を差し引いた形での)送金により返金し、ガイドブックの発行・配布およびフラッグ配布も中止します。
■決定に至るまで
芸術祭実行委員会は、参加者の皆さんが主体となり作り出される葉山芸術祭の「管理」を担う立場という認識から、芸術祭の部分開催や延期を含め、いかに開催できるか?を検討してきました。また医療関係者と相談し、安全にイベントを開催するためのガイドラインの設定なども協議してきましたが、「科学的に検証された安全対策は見つからない」という結論に至りました。
主催企画・参加企画を問わず、多様な催しが行なわれる葉山芸術祭の中で、参加者・関係者・来場者の感染を防ぐ安全策を施すのは難しく、まずはすべての人の安全を第一に、そして地域を守ること、芸術祭の未来を守ることも鑑みて「中止」の決断をいたしました。
■それぞれの「芸術」を進めましょう
「感染拡大を阻止するために、不要不急の外出を避けましょう」というフレーズが行き交っています。芸術って不要不急なの? と問われたら、「う〜ん……そうではない」というのが実行委員会メンバーの総意です。閉塞感が蔓延するときだからこそ、アートやデザイン、楽しいイベントが人々の免疫力を高め、必要とされるのでは? こんな時だからこそ、芸術の力が必要なのでは? という議論やご意見をいただきました。しかし、命に関わる危機が隣にある一方で「毎年通り」が良いのか? を熟慮した上で、今回の決定に至りました。
そして、この「中止」は、これまで27回の芸術祭を作り出してきた皆さんが、積極的な休息をとることも含め、違う形で発信をしたりと「例年とは異なる3週間」をそれぞれの形でつくり出して頂きたい、という願いを込めての決定です。
ガイドブックの発行や、多数の人をひと所に集めるイベントの開催は見送りますが、葉山芸術祭がもっているWEBやSNSなどの情報ツールで、創作や発表を続ける皆さんの活動を支援したいですし、観ること・参加することを楽しみにしていた方々のために、情報が発信されれば良いなと思っています。
くれぐれも安全第一で、皆さんが創作し、鑑賞し、芸術を楽しむことを例年とは違う形で工夫し、それでも進めていけないでしょうか? という気持ちを込めての決定です。
■参加費は返金します
青空アート市・参加企画のために、お振込いただいた参加費は、振込手数料を差し引かせていただく形で(申し訳ありません)返金いたします。参加申し込みをされた方は、下記の専用フォームに書き込み送信してください。
今回、実行委員会からは、残念な発表をさせていただきましたが、皆さんのご意見を伺いつつ、今後につなげていきたいです。WEBの専用フォームの末尾欄にご意見ご要望を記述しての返信もお待ちしています。
また、返金される参加費の中からの寄付金も募ります。企画参加の方においては、ガイドブック用に準備した告知データがあるので、これらもご要望に応じて提供いたします。各自のSNSなどにおいての告知にご利用されたい方はお知らせ下さい。
新型コロナウイルスが早く収束し、心身共に健康な生活を送れますように心して暮らし、そして、2021年の第29回葉山芸術祭が盛大に開催されることを目指して、「日々是芸術」を進めていきましょう。
葉山芸術祭実行委員会一同